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2013年8月2日金曜日

H25年サンマ漁の予測第一報-日記-まぐろぐ

H25年サンマ漁の予測第一報-日記


"今年のサンマ漁は良さそうだ
漁師共は「大漁貧乏」となるか?
買って食うには値が張るか
いずれにしても昨漁期よりは期待できる"


レポート三年目の予測として、
明らかに昨漁期とは「漁海況」が違う。
「さんまサイクル」と称してその重要性を。
もって「陸船頭」の駆引きを草します。

次いで、北の漁師の流儀として、
かつてサンマ漁で使われた「親船頭」のサンマの獲り方を、
聞き語りとして紹介します。

☆ サンマ漁:北海道で初水揚げ 不漁の昨年を上回る

- 07月10日 釧路発-「毎日.jp」・近藤卓資記者
  今年のサンマ漁のトップを切って、
  道東沖の流し網漁(10トン未満船)が解禁となり、
  9日早朝、
  道東各地の港で体長30センチほどのサンマが初水揚げされた。
  釧路港では、16隻で約5.2トンを水揚げした。
  
  140~150グラムが中心で、

  "特売のサンマの大きさだ-北の漁師の流儀"

  1キロ当たりの最高値は6600円。
    
  
  不漁だった昨年を上回ったことに市場関係者は安堵(あんど)し、
  「例年より3?4割高めだが鮮度がいい」と話した。

引用 毎日.jp

☆ H25サンマ漁海況見通し- サンマ流し網漁船・H25年7月

「釧路水産試験場」
 - 北上する黒潮からの張り出す暖水(表面水温 15℃)は、
  襟裳岬東沖付近にあり、
  道東沖は昨年よりも3~4℃高くなっている。
  
 - サンマの漁場水温にあたる
  適水13℃前後の水温帯の位置(緯度)は極端に北偏しており、
  すでに道東沖合数十海里に達している。
  
  また、水温10℃等温線は、
  道東沿岸寄りに色丹島北端まで達して、
  それより東沖へ蛇行している。
  
 - 調査船北辰丸の漁獲状況からは(図2)、
  三陸沿岸及び沖合を北上するサンマの分布量は
  少ないと考えられる。
  
  道東沖の表面水温の状況から初期の漁場は、
  沿岸に形成されるであろう。

  ※その後、南からの暖水の張り出しが北東へ進展し
   漁場は道東沿岸により近づくと予想される-北の漁師の流儀。
   

☆ 気になる「カツオ船情報」

○小売市場での「魚屋の耳情報」
 - "オーイ鰹が見えないなあー、鰹が小せぇなあー"、
  "気仙沼か房州の勝浦なのか"、
  "あまり活きがよくねぇなー"など、
  聞いてまわる。
  
 - カツオが並ばねぇときは沖で道中が長い。
  水揚げ地を尋ねるのは漁場の海区を、
  鮮度を見るのは釣りもの、旋網のさかなか分る。
  
  カツオの肌の擦れぐあいでどっちか判定。
  旋網のものは一見活きが下がっても刺身にすれば、
  釣りのカツオより旨いとよく聞く。
  
  沖ではまれに鰹船が操業しているところへ来て、
  旋網船が網を投網して囲み、
  「釣り終わったら網から抜けてくれ」と。
  
  ※一本釣りはその群れの2~3割しか釣れない-満船しても。
   
  ○水産庁の「常磐・三陸沖カツオ長期来遊資源動向予測
   (6月~11月)」-水産総合研究センターの発表
   
  ・常磐・三陸沖における平成25度のカツオ来遊資源量について、
   水産総合研究センターに検討を依頼した結果を踏まえ、
   昨年の水準を上回り、過去10年平均値をやや上回ると予測した。
   
  ・5月上旬から6月上旬までの竿釣りCPUEと、
   6月以降の常磐・三陸沖のCPUEに
   有意な相関関係が見られることから、
   
   この関係を用いて本年の常磐・三陸沖の6月以降の、
   来遊資源動向について予測を行ったところ、
   
   「昨年の水準を上回り、過去10年の平均値をやや上回る」と。
   
  注 CPU 1日1隻あたりの漁獲量

★ 9~10月にかけて盛漁期=黒潮・その支流の張り出し

    「サンマ漁の予測」-北の漁師の流儀
  - 黒潮などの流勢が収まらなければ、
   サンマの群れは南下できず昨年、一昨年と
    同じ漁況となりうる。
   
  - 「潮流」を読む沖での船頭
   水試・水研・各調査船当局であっても、
   その「想像力」には及ばない。
   
   全く漁撈長のスキルであり、独壇場なり。
   各当局など雲泥の差というべきもの。
   
    南下をはばむことによって北海道、三陸各漁港は、  
    活況を呈すこととなります。
    - 東京以西のサンマ好きの人達は、
     高いそれを食うことになる。

[どさんこファクトリー北海道]-"北海道道東産生サンマ
初秋刀魚が賞味したければこの店・三陸沖が盛漁期

[どさんこファクトリー北海道]-13尾・2,980円

※いずれも盆過ぎまで大型船出漁までお待ち下さい。

"大漁貧乏"で漁師共はそのお陰がない。
   
  - 魚体の大きさは、大型魚(体長 28cm 以上)主体であるが、
  小型魚がかなり混じると見込まれる。

☆ 魚・さかな・肴-"さんまサイクル→魚サイクル"

- ニシン漁に沸いた江戸、明治の時代、
  イワシ漁で賑わった江戸末期。
  
  これに匹敵するのがかつてのサンマ棒受網漁。
  
  これらの漁は「農本時代」の肥料として、
  「家の前の前沖漁」-時季に来る毎年繰りかえす、
  自然の恵みともいえる当てになる漁撈・漁業だった。
  
 - さんまサイクル-裾野が広い
  鮮魚として人が食べる、
  養殖漁業のウナギ・ハマチなどの飼料、
  
  漁船漁業の浮縄の「鮪延縄」はいうに及ばず、
  「鮭延縄」・底縄の「鱈延縄」など、
  タコ籠漁の餌やキンメ「立縄」まで数多い。
  大間のまぐろ曳縄の疑似餌。
  
  餌として保ちがいいのでこれ。
  イワシは柔らかいのでそうはイカのキンタマ。
  
  また、サンマは日本全国どこでも食べる国民食だ。
  「南部の鼻曲がり」には所違えば箸をつけない。
  

☆ 聞き語り・親船頭のサンマ漁-「○○学校」

- 「名船頭」・その名字を執って○○学校といわれた。
  彼はこういっている。
  
  「俺は、まあ、どういうわけだか漁もあったども、
  乗組員には好かれた」
  「漁する船頭は人使いが上手だ」と。
  方程式があると世間ではいう。
  
   


- サンマを見つけるには「魚道」ってのがある。
  魚道を知るには、
  "水温・水速・潮流・風力・鳥の動き"、
  これらが合致して決まるんだ。
  
  これを覚えるまで7年から10年かかった。
  中層水温が分りにくくて、
  その魚その魚について何度でいるって判断した。
  
  鳥は結構役に立った。鳥が降りるその下に魚がいる。
  
  ◎魚の移動する速さは、何も怖いものを見ないで移動するときは、
   俺の経験では、サンマ、イワシ、小サバは、
   時速2海里から3海里(3.2kmから4.8km)だ。
   
   そのスピードに合わせていれば、
   いつまでも、待っていても獲れる。
   -"サンマ漁の「潮(登・のぼ)せ」"
   
   浮魚の漁では"水速の速いとこは群れが薄い"という。
   サンマは潮に弱い、風には強い。
   
   冬口、季節風の吹くときなんかは、
   ものすごい数のそれが風上に向って跳ぶんだ。
   ビンビン跳ぶよ、そうしたらそこは、
   「ああこれは潮が速いんだ」と読む。
 
 - それに魚は一人では見つけられない。
   乗組員が一丸となって探すんだ-"サンマの跳ね"。

サンマ漁は船頭はゆるぐないが、若い衆は楽。
今の時代、船主はサンマ商売が一番利益が上がるだろう。
日本の漁業の一番商売だ。

はるか昔の○○学校の話。

[H24年サンマ漁の予測第四報]

まぐろぐ
H25 2013-08-02 1420



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